こんにちは米国株のインデックス投資と日本の高配当株でセミFIREを目指す40代サラリーマンです。投資歴はもう10年近くになるのですが、あまりデータ等を気にせずだらだらやってきました。去年から日本の高配当株が気になり、今年からガチで日本の高配当株をやり始めました。きちんと企業情報を調べて高配当株銘柄を選定することで、毎年の高配当がゲットでき、それによってある程度心穏やかに投資を続けることができます。ガチでやるからにはきっちり確認してやっていきますので最後までお付き合いいただけると幸いです。ブログ内の数値はIR BANKのデータを自分なりに加工、企業情報はHPの情報をもとにしています。
今回の紹介は、因幡電機産業(9934)です。2022年10月10日現在、配当利回りは3.92%と高配当と呼べるレベルの銘柄になります。それではさっそく紹介していきます。
【日本高配当株】因幡電機産業企業データ分析結果
◆評価得点分布
評価得点分布を占めたグラフより見ていきます
どの項目も高得点ですが、PERと営業利益率が低いです。PERは12.4%と12%以上であるためこの得点となっていますが、そんなに高い数値ではないですね。営業利益率は6%弱のため、この得点になっていますが、2021年度卸売業の業種平均が1%程度であるため、卸売という業種を考えると、かなり高い営業利益率となっています(平均約1%は赤字企業も含めた数字になっています)。そのほかの項目については、満点をたたき出している項目が多く、とても期待の持てる銘柄となっています。
◆業種内比較
次に業種内比較データを見ていきます
業種内では、売上高はTop20%に入る企業です。突出していいのは、配当・現金・営業利益です。この3項目はTop10%に入っています。営業利益が出ていて、現金があり、配当をきっちり出している。とてもいい会社ですね。そのほかの項目も平均以上で綺麗な円を描いており、弱点が少ないです。あまり突っ込みどころがないので、とっとと各項目の詳細を見ていきたいと思います。
次に各項目の詳細を見ていきます
◆売上高・営業利益。営業利益率
売上高は2010年までは下降傾向でしたが、2011年以降は右肩上がりです。たまに前年割れすることもありますが、長期的には右肩上がりです。2020年のコロナショックによるダメージも少なく、立ち直りも見えますので、今のところ問題はなさそうです。営業利益率は約5.6%と目標の10%には届いていません。しかし卸売業の営業利益率平均は約1%と低利益率であること、業種内での順位も上位20%に入る利益率をあげている。この2点から問題ないというよりはむしろ好感が持てます
◆EPS
EPSも売上高同様に2011年以降綺麗な右肩上がりで何も問題ありません。売上同様コロナショックの影響は小さいです。これ以言うことはないです。
◆有利子負債・有利子負債率
グラフ的には負債があるように見えますが、負債率は約1%です。無負債と言ってもいい数値なので、これも全く問題はありません。
◆自己資本比率
ほぼ60%を綺麗に維持し続けています。欲を言えば増えていってくれると嬉しいのですが、自己資本比率60%は全く問題ない数値であり、それを維持し続けているため、自己資本比率についても問題はありません。自己資本比率が増えないのも、後述しますがきちんと株主還元を行っている点があるためと考えています
◆営業CF・現金同等物
営業CFはマイナスの年はなく、現金も徐々に増加傾向があります。これも今のところ問題はありません。2023年の景気後退を受けてどのように変化するか気になりますが、私たちの生活や生産に必要な製品を供給しているため、大きく崩れないのではと考えています。ここは問題もないし、これ以上のコメントはないですね。
◆配当金・配当性向
2016年から2019年まで配当が下がっているのが気になるかもしれませんが、長期で見ると右肩上がりで配当性向も50%前後で安定しています。配当性向については、配当と自社株買いを合わせて50%を目標とする。としています。2016/17/19年の配当金が伸び悩み、配当性向が低いのは、このタイミングで自社株買いを行っているためです。実際株価も上昇していますので、株主還元はきっちり行っている企業と言えます。上記のグラフも2016~2019年を除いて考えると減配のないきれいな右肩上がりのグラフになります。
ちなみに下記がHPに記載されている株主還元方針です。50%目標という明確で高い数値が明記されています。実際2011年以降安定した配当性向や継続的な自社株買いを行っています
こちらが自社株買いの実績です。実際2011年以降安定した配当性向や継続的な自社株買いを行っています
ちなみに2020年以降は配当性向が50%なのに自社株買いも行っているじゃん。と思う方。その通りです。2019年以降は株主への総還元率が60%となっています。かなりの還元率ですので、今後減少することも想定しないといけないと思います。この高すぎる還元性が唯一の心配の種です。
◆流動比率
2022年7月29日の財務諸表上では2.29と余裕があります。流動比率は2.0以上を目安にしていますので、非常に優良であることがわかります。
◆株価
次に株価推移を見ていきます。
長期で見てきれいな右肩上がりです。その時々で多少の上下はしますが、相当大きな山で買わない限りインカムとキャピタルの両方を狙える優良株だと思います。2022年も配当金を維持しつつ自社株買いを予定していますので、引き続き上昇していきそうです。
配当利回りは2022年10月11現在3.92%と十分に高配当と言えそうです。PERは12.4、PBRも1.1と悪くないです。
【日本高配当株】因幡電機産業 企業情報
最後に企業情報です。
因幡電機産業株式会社の本社は大阪と東京です。あれ?本社が2つですね。少し困惑しましたがホームページに記載があります。
資本金は139億円。連結を合わせた従業員数は2,643名(2022年3月31日時点)とかなり大きな会社であることがわかります。事業は、「電設資材事業」、「産業機器事業」及び「自社製品事業」の3つのセグメントから構成されています。
それぞれの事業の売上は、電設資材事業:1,939億円、産業機器事業:338億円、自社製品事業:612億円となっています。それぞれの推移は以下の通りでメインの電設資材事業はコロナショック前まで戻り切っていませんが、ほかの2つの事業はコロナショック前の水準まで回復しています。
回復が遅れている電設資材事業ですが、電線ケーブルや配管類、照明器具や受配電機器といった、電気にかかわる全ての分野に精通しており、業界最大手の販売量を誇っています。今後も経済成長を続ける限り必須になってくる部材ばかりですので、今の景気後退後に期待したいです
産業機器事業は生産現場の生産性や精度向上を目的として、自動化やデータ収集から蓄積、リモートアクセス用の製品など、今度の生産現場に必要とされる製品の提供を行っています。
最後の自社製品事業は「INABA DENKO」、「Abaniact」「PATLITE」という3つのブランド製品を展開。この3つのブランドは生産現場では、見ないものはないというほど有名なものばかりです。
PATLITEは警察車両が有名ですが、複数色のパトライトは生産現場では設備に複数台使用され、工場で働く人にとっては見たことはない人はいないほどでしょう。しかもPATLITEってメーカー名だったんですね。全然知りませんでした。今回いろんな会社を見ていて、私にとってあまりに身近な部材を扱っている企業が多くあり驚かされることばかりですが、このPATLITEもその一つです。いずれの製品もどの業種でも必要なものであり、なかなか業績がひっくり返るのも考えづらいです。そう考えると安心して持てる銘柄の一つではないでしょうか。懸念材料としては、メインの電設資材事業で使われる銅などの部材の価格が高騰していることですかね。
ここまでは因幡電機産業(9934)について説明してきました。この銘柄も悪いところは見当たりません。しいて言うなら、現段階でも株主還元率が高いので、これ以上還元率が高くなることはないということ。ですのでこのまま業績が右肩上がりで推移してほしいと願うばかりです。とはいえ特に現段階では問題はないので、高配当銘柄として持っていてもいいと思います。
【日本高配当株】因幡電機産業まとめ
今回は、因幡電機産業株式会社について見てきました。実は身近に関係のある製品が多い企業でした。これは今後も期待できそうです。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。また次の機会にお会いできるのを楽しみにしております。
※投資は自己責任になります。ご自身の判断で投資をお願いいたします。
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