こんにちは米国株のインデックス投資と日本の高配当株でセミFIREを目指す40代サラリーマンです。投資歴はもう10年近くになるのですが、あまりデータ等を気にせずだらだらやってきました。去年から日本の高配当株が気になり、今年からガチで日本の高配当株をやり始めました。きちんと企業情報を調べて高配当株銘柄を選定することで、毎年の高配当がゲットでき、それによってある程度心穏やかに投資を続けることができます。ガチでやるからにはきっちり確認してやっていきますので最後までお付き合いいただけると幸いです。ブログ内の数値はIR BANKのデータを自分なりに加工、企業情報はHPの情報をもとにしています
今回の紹介は、蔵王産業(9986)です。2022年10月15日現在、配当利回りは3.99%と高配当と呼べるレベルの銘柄になります。それではさっそく紹介していきます
【日本高配当株】蔵王産業企業データ分析結果
◆評価得点分布
評価得点分布を占めたグラフより見ていきます
どの項目も高得点ですが、8点に届いていないのは営業利益率だけです。そのほかは8点以上あり問題はなさそうです。営業利益率も2021年度は約14%と特に問題はないのですが、採点基準に伸び率も加味されているのでこの点数になっています。実際には右肩下がりというわけでもないので、営業利益率も問題はありません。配当利回り・PERの得点も高いので、高配当であり割安株でもあるので、買いやすい銘柄です。この銘柄は小型株としては有名株なので、ずっと配当利回りが3.75%以下にならなかったのですが、今は買いやすい利回りまで下がってきています。
◆業種内比較
次に業種内比較データを見ていきます
かなり偏ったグラフの形になっています。このグラフの売上高からもわかる通り、業種内ではかなり小規模な会社となります。私の統計では卸売業320社中285位となっています。ですので営業利益・現金・営業CFが低いのは仕方がないです。そのほかの企業規模によらない項目を見ていくと、いずれも企業平均を大きく上回っており、有利子負債・負債率・絵自己資本率・営業利益率はTop10に入るくらいの高水準です。これを見ると小型株でしっかりやっている企業という印象です。
次に各項目の詳細を見ていきます
◆売上高・営業利益。営業利益率
売上高は2016年から2021年までは微増という感じで、綺麗な右肩上がりのグラフにはなっていないです。ただ大きな下げもなく堅調に推移している感じです。2022年に売上高が大幅に増加していますが、2023年は減少していますので、ここは引き続き見ていきたいところです。清掃機器をメインに扱う企業ですので、コロナによる清掃意識の向上とコロナ以降の活動が再開したときの伸びに期待したいです。ここで気になるのは営業利益率の部分です。卸売業は全体的に利益率が低くなる傾向があります。その中で10%以上の営業利益が出ているのは大きいです。単なる卸売りではなく自社で独自の研究開発をしている点がこういった営業利益率になっているのでしょう。
◆EPS
緩やかな波を打ちながらも上昇傾向があります。2022/2023年はかなり高くなっていますが、そこからある程度下がってきても長期的に見れば上昇トレンドを維持できそうな感じではあります。
◆有利子負債・有利子負債率
有利子負債は0です。過去を見ても負債はありません。ということで文句なしです。当然、業種内でも1位です。もうこれ以上言うことはないですね。
◆自己資本比率
自己資本比率は驚異の80%オーバーです。2021年は86.3%。ちょっと強引ですが四捨五入すると90%ですね。これは業種内でもTopクラスであり、320社中6位となっています。蔵王産業は、2008年以降この水準を維持し続けており、自己資本比率についても何も問題はないです。
◆営業CF・現金同等物
営業CFはマイナスの年はなく、現金も徐々に増加傾向があります。営業CFはプラスの中でも変動が小さく毎年安定しています。そのおかげで、現金の推移はきれいな右肩上がりです。本当にきれいな右肩上がりで、これくらい綺麗な右肩上がりグラフは、そうは見れないです。
◆配当金・配当性向
2020年までは右肩上がりでしたが、2021年に初めて減配しています。これは2021年以降配当性向が50%→40%に引き下げられたためです。2022/2023年は売上が増加する見込みですが、コロナ禍以降の動向次第ということもありますので、今後も多少の変動はありそうです。これも調べてみると色々なことがわかりますね。余談ですが2021年の配当金は約3.2億円と例年よりも少し低いくらいでしたが、自社株買いという形で約7.6億円を株主還元していました。ここ10年では初の大きな自社株買いでした。そういった面での恩恵も受けていると思います。
◆流動比率
2022年6月30日の財務諸表上では11.4とかなり余裕があります。流動比率は2.0以上を目安にしており、今まで紹介した企業も2~3の間の企業ばかりでした。この数値は以上です。超財務安定企業です。
◆株価
次に株価推移を見ていきます。
大きな山もありますが、長期的に見れば右肩上がりです。2021年の株価上昇は自社株買いの影響ですかね。2022年に入ってからは若干下げていますが、日経平均自体も2022年は若干の下げになっているので、そんなに問題なないです。大きな自社株買いの後なので、この水準で推移していってくれるのではないでしょうか。
【日本高配当株】蔵王産業 企業情報
最後に企業情報です。
蔵王産業株式会社の本社は東京です。資本は20億7,776万円。従業員数は201名(2022年3月時点)と今まで紹介してきた会社と比べると小規模な会社となります。業務用清掃や洗浄機器商社で、ビルメンテナンスや製造業などの業者向けが主力となっています。部門としては、清掃機器部門・洗浄機器部門・その他部門の3つから構成されています。
2021年度の部門別売り上げを見ていくと、メインは洗浄機部門で売上の約44%と半数がこの洗浄機部門の売上です。ただコロナ禍での清掃部門の業績悪化も要因としてあると思われます。2022年は色々な活動制限が解除されてきていますので、清掃部門の売上も上がっていくでしょう。そのほかの特色としては、卸売業ではありますが「研究開発」を行っている点でしょうか?顧客ニーズに合わせた商品の開発と耐久テストや性能テストまでできます。これは単なる卸売ではなく、付加価値をつけた状態で利益率の高い商品を扱うことができるという点で大きなメリットとなるでしょう。あとは大企業にはできない小回りの速さなどもあると思われます。大企業になるほど動くお金も大きく、決済の判断や手続きが大変です。対してこういった企業では、社長の判断により迅速に事業が進むこともあると思います。2021年に社長が交代しているようですので、新しい社長の手腕に期待したいです。
【日本高配当株】蔵王産業 まとめ
今回は、蔵王産業について見てきました。小型株なので東証スタンダード銘柄です。小型株ですが財務が超健全で、ちょっとやそっとでは傾きそうもない企業で、今後とも成長を期待したいです。
今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。また次の機会にお会いできるのを楽しみにしております。
※投資は自己責任になります。ご自身の判断で投資をお願いいたします。
口座開設ならポイントサイト経由だとポイントが付きます!
コメント